シノビライフ1

女子高生・藤原紅(べに)は、ある日、誘拐されてしまった。
ビルの屋上で脅されていた紅の頭上に、なんと忍者姿の男が落ちてきた!
景虎(かげとら)と名乗ったその男は、
戦国時代からタイムスリップしてきた本物の「忍」で――
景虎は、紅を「紅姫」と呼び、彼女を守ることが使命と思っている様子。
藤原家のメイドや父の秘書など、財産狙いで紅を狙う輩は多い。
はじめは景虎を邪険にしていた紅も、守られ救われるる内に心を許していく。

第1話・第2話では、紅は家が金持ちなために2度も誘拐されてしまいます。
メイドは誘拐犯だし、秘書はヘンタイだし、本当にかわいそうな紅……。
彼女の家庭環境は複雑で、紅はちょっとひねくれてしまっています。
「父にあてつけられるなら死んでも構わない」と言う彼女が、
景虎と出会って少しずつ考え方を変えていく様子が微笑ましいですね。
一体、紅の両親の間には何があったのか、気になります。

第3話・第4話では、二人そろって景虎の時代へタイムトリップしてしまいます。
景虎の主である紅姫の行方が明らかになり、紅の正体もばれてしまいます。
しかし、二人は現代に戻ってきます。
物語の舞台はあくまで現代なんですね。
携帯電話やテレビに驚く景虎が、ありきたりではありますが、とってもかわいいです。
自分だけのボディガード、しかもイケメン。羨ましすぎるシチュエーションです。
おまけに、世間のことには疎い景虎をにやにや見守る楽しみまで……
というのはさておき、母をなくして以来孤独だった紅にとっても、
景虎の存在によって孤独感が薄れていくようです。良かったですね。

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ヨコハマ買出し紀行

夕凪の時代――
海面は年々上昇し、大都市横浜は今や丘の上に移転していた。
ゆったりと時代が黄昏れていく中、ロボットのアルファは、
西の岬のコーヒー屋を一人で守り続けている。
オーナーは、数年前にどこかへ行ってしまったきり、音沙汰なし。
アルファの店には、ガソリン屋のおじさんや孫のタカヒロたちが訪れる。
まったり時々にぎやかな、アルファの日常。

アルファはロボットですが、見た目はほとんど人間と区別がつきません。
アンドロイドというのでしょうか?
人工知能があって、飲食もできます。
楽器を弾いたり踊ったりもできるんです。
ただ、一度雷が直撃した時は、皮膚や髪の移植手術を受けていました。
それ以外は、本当に普通のきれいなおねえさんなんです。

この物語の舞台はおそらく近未来です。
でも、こんなにゆったりまったりとした近未来の世界観は、他にはありませんね。
「夕凪の時代」「時代の黄昏」、なんとも美しい表現です。
アルファのような人型のロボットは、人々にも普通に受け入れられています。
世界に何が起こったのかは、描かれていません。
おそらく、この先も描かれないと思います。
大切なのは、世界がどうしてこうなったのかではなく、
こうなってしまった世界をありのまま受け入れて、
一日一日を大切に過ごしていくことだから――だと思うのです。

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私がモテてどうすんだ

重度のオタクでおデブな女子校生・芹沼花依ちゃん。
いわゆる腐女子でイケメン同士が絡んでいるのを横から覗き見するのが趣味の子です。
でも、クラスメイトからはそれなりに愛されているようです。

しかしある日花依ちゃんのお気に入りアニメ・ミラサガのシオンが
戦死してしまった事にショックを受けて寝込んでしまいます。
一週間もまるまる自室に引きこもり、ご飯も食べないありさま。
心配した家族が花依ちゃんをベッドから引っ張り出してみると、
そこにいたのは誰もが振り返る美少女花依ちゃんでした。
痩せただけで美少女になるなんて非現実的な。。と思ってしまいますが、
一番ショックを受けたのは花依自身。
鏡で自分の姿を見るなり「鏡がこわれてる!」と騒ぐくらいですから。

ひと騒動も落ち着いたころ、学校に行かないと行けなくなった花依ちゃんですが、
クラスメイトの男子たちは痩せた花依ちゃんを放っておくはずがありません。
さっそく花依ちゃんにアプローチを仕掛けるイケメンたち。
しかし、自分がモテたことがない花依ちゃんはそれをどうさばいていいのかわかりません。
なにしろ、イケメンたちが絡む妄想は常時していても、自分がモテることなんて
想像したこともなかったのですから。
こうして、私がモテてどうすんだの幕が開かれることとなります。

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あるいていこう

灌漑用のため池しかないような田舎に住む女子中学生、池谷咲(イケ)。
少女マンガに夢中で、現実の男子にはまだ興味がありませんでした。
けれど、陸上部の部長が気になりだしてからは、少しずつ女の子らしくなっていきます。
ところが、部長はイケの親友・美海(みう)のことが好きだと分かり、
芽生えたばかりのイケの初恋は無残に散ってしまうのでした。
そんなある日、いつも意地悪ばかりしてくる丸毛(マル)が
急にイケに優しくしてきて、周囲からひやかされるようになってしまい――

田舎っぽさとか、女子中学生っぽさとか、
そういうのが全部とても丁寧に描かれています。
かっこいい先輩にキャーキャーしない女子は子どもっぽいと思われるし、
気になる人が出来たらできたで、周囲がおせっかいを焼き始めるし。
イケが感じているもやもやがとてもリアルで、胸がギュッとなりました。
美海みたいな「いらんことしい」の友達、いたなあ……とため息をついてみたり。
部長が気になりだしたとたんに寝癖を直すようになり、
あっさり失恋した後はまた寝癖を気にしなくなるイケの現金さも
身に覚えがあるような、ないような……客観的に見ると可愛らしいものですよね。

大阪からの転校生という丸毛くんが、なかなかの男前です。
ひょうきん者だけど相手の気持ちを思いやることもできるし、
噂に振り回されない芯の強さもあります。爽やかで礼儀正しいし。
これから、丸毛くんとイケは仲良くなっていくのでしょうか? 楽しみですね。
おせっかい焼きの美海には、ぜひ二人をそっとしておいて欲しいものです。

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ライアー×ライアー

潔癖症の湊(みなと)には、血のつながっていない義理の弟・透(とおる)がいる。
透は、中学生の頃から女をとっかえひっかえするような悪い男だ。
ある日、友達の戯れで女子高生の格好をして渋谷に繰り出した湊は、
たまたま透と鉢合わせてしまう。
迫真の演技で、別人の「みな」だと思わせることに成功するが、
透はみなに本気で惚れこんでしまったようで――

親同士の再婚でできた、血のつながっていない姉弟。
ラブコメでもよくある設定ですが、本作が独特なのは、
湊が女子高生「みな」を演じながら徹と付き合っているという点です。
湊は、はじめは弟をからかい女関係を清算させてやろうという思惑があったようですが、
「みな」に本気で惚れている透を見て、だんだん複雑な心境になっていきます。
その内、湊にはサークルを通じて再会したイケメンの烏丸くんが現れて……
秘密を抱えた三角関係!? になっていくのでしょうか、ドキドキしますね。

姉にそっくりな子に惚れるなんて、透は絶対シスコンをこじらせていますよね?
表情が薄いから読み取りにくいとはいえ、湊は鈍感すぎやしませんか。
そして、烏丸くんとイイ感じになれたのは、透と擬似カップルをしているおかげで
女としての魅力がアップしているからだったりして……? 考えすぎか。
突然のモテ期到来に、湊はパニックになっていますが、
普通に考えたら透をサクッと切って、烏丸くんと付き合っちゃえばいいのにと思いますが。
姉としての感情なのか、それ以外の感情があるのかな?
自覚した時にひと悶着がありそうですね。

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SABER CATS

21世紀後半、激増する凶悪犯罪者たちをのさばらせないため、
地球連邦政府は大量の賞金稼ぎを公認していた。
女だてらに名を上げる、賞金稼ぎの「山猫のチカ」は、
返り討ちにあって死にかけていたところを、ある男に助けられた。
彼の名は、宿祢光(すくねひかる)――
第七植民星ウ・タンで生まれ、イエン老師に通背門を学んだ武術家だった。

80年代後半から90年代にかけて描かれた本作。
21世紀後半には、恒星間移動も一般的で、植民地ならぬ植民星がある……という設定です。
チカの衣装が一昔前のSFっぽくて、エロ可愛いです。
何より、近未来SFに中国拳法をもってくる独特の設定が面白いです。
荒廃した世界観の中で、武術という存在が光っていますね。
戦闘シーンに派手さはありませんが、1コマ1コマ丁寧に描かれていて、
素人でも型がキレイなのは良くわかります。

七三オールバックでダサい眼鏡なのに、宿祢がちょっと格好良く見えるんですよね。、
銃や剣などの武器は持たず、武術一本で戦うところも潔いです。
チカを怒らせた後、ジャケットを着て花束を持って、謝りに来た1コマが好きです。
本当に何気ない1コマなんですが……
女心をあんまり分かっていないところが残念であり、胸キュンポイントでもあります。

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放課後カルテ

産休に入った養護教諭の代わりに学校医として着任したのは、
ボサボサ頭でぶっきらぼうな医者・牧野先生だった。
日常的な居眠りで、保健室にしか居場所がない野咲ゆきは、
厳しい牧野先生によって保健室から追い出されてしまう。
歩いていても、授業中でも、倒れこむようにして眠ってしまうゆきに、
担任もクラスメートも彼女のサボリとしか思わなかった。
しかし、牧野先生だけはその異常性に気がついていて――

小学校の保健室を舞台にした、珍しい医療モノです。
過眠症(ナルコレプシー)や過剰なダイエットによる過食嘔吐など、
小学生にしては結構ハードな病気も取り扱っています。
でも、ストーリーもしっかりしているので違和感なく読み進められます。
また、児童虐待やマダニ感染などについて描かれたエピソードも、
リアルで、身近で、少し怖くすらありますね。

保健室の先生と言えば、優しくてほんわかしているのが普通のイメージです。
実際、私の思い出にある保健室の先生も、優しいおばあちゃん先生でした。
ところが、牧野先生はぶっきらぼうで言葉遣いも荒くて、ちょっと近寄りがたいです。
でも、医者としての目も腕も確かで、少しずつ周囲からも信頼されていきます。
以前勤めていた病院では信頼厚い医者だったようですが、何やら訳アリの予感……
過去に何があったのか、どうして小学校の学校医になったのか、気になりますね。

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テンペスト

2012年、地球上からDNAにY染色体を有するヒト、つまり「男性」が絶滅した。
それから約二千年――安西・Y・姫(ヒメ)は、世界でたった一人の「男」として誕生した。
中等部への進級式の日、姫は想い合う皇(コウ)に自分の正体を告げる。
成長に伴い男性らしさが隠せなくなってきた姫を、皇は受け入れられなかった。
それから数年後。
皇は出産の義務を免れるため、中央からの招聘を受けた。
そこでは、人工的に「男」を作る研究が極秘裏に行われていた。
研究所には、局長の霧江についてやってきた姫もいて――

男性が存在しない世界。
なかなか想像できませんが、非常に良く考えられた設定です。
女性同士の妊娠は、卵核結合によって人工的に行われます。
しかし、性分化決定因子であるSRY遺伝子をもたない女性もまた
消滅する恐れがあると分かり、人工的に男性を作らなくてはならないというのです。
世界で唯一の男性として、姫がいるじゃないか! と思いますが、
女性しかいない世界で育った姫は、中身はものすごく乙女なんです。
彼(彼女?)に、男性としての役割を果たせというのはすごく酷なことなんでしょうね。

皇の姫への想いの深さがよく分かります。
でも、姫も自分の性にずっと悩んでいたんですね。
愛していたから皇に打ち明けたんです。
皇は、自分は姫に傷つけられたと思っていますが、
自分の言葉が姫を傷つけた可能性については考えたことはあるのでしょうか?
その辺りのエゴイズムもまた、もどかしくてキュンとします。
相思相愛なんだから、早く気づいてくれたらいいのになー……と、
少し切なくなるのでした。

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屍活師 女王の法医学

国立H大学医学部に通う犬飼一(ハジメ)は、
成績不振により希望する外科の研究室に入れず、法医学研究室に所属することに。
ある日、アルバイト先の塗料工場で、社員の林さんが自殺してしまう。
会社の金を横領していた罪の意識に耐え切れず自殺した――と思われていたが、
法医学研究室の女王こと桐山ユキ准教授が検死解剖を行うことになる。
解剖中、林さんの幻を見た二人は、彼女が自殺したのではないと気づく。

遺体の最後の声を聞き、事件の真相に近づいていく法医学の女王。
大人気海外ドラマ『BONES-骨は語る-』を彷彿とさせますね。
桐山准教授と医学部生のハジメには共通点があります。
それは、検死中、死者の生前のイメージが見えるということ。
何故見えるのか、何故彼らだけなのか、まだまだ謎だらけです。

最初は、死者を相手にする法医学に興味が持てなかったハジメですが、
法医学で生きている人を救うことができ、少し元気が出たようです。
学費のために数々のバイトを掛け持ちしている彼ですが、
よくもまあ毎話毎話、事件に巻き込まれるなあと……
いえ、ストーリーの都合上仕方ないのかもしれませんが。
それにしても、桐山准教授がつけた「ワンコ」というあだ名はピッタリですね。
屈託なくて愛想振りまいて元気いっぱい。良いお医者さんになりそうです。

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明治緋色綺譚2

鈴子は、津軽とその友人である河内とともに港町へやってきた。
河内がスリに遭い、津軽もその対応に付き合っている間、
鈴子は落し物をした初老の男性と出会う。
彼が探していたのは、昔息子が作ったという髪紐がついた、
小さな鈴のお守りだった。
ようやく見つけたのも束の間、鈴子の目の前でスリに盗られてしまう。
スリを追った鈴子は拐かされそうになるが、津軽が助けに来てくれて――

第6幕では津軽の父に、第8幕では津軽の母に、鈴子は出会います。
大枚をはたいて津軽が遊郭から身請けした鈴子を、
津軽の父は良く思っていないようですね。
一方、津軽の母は賢くて気の強い鈴子を気に入った様子です。
津軽の母は、大店の奥様だからかちょっと変わったところがありますね。

特別収録の「出会い」は、津軽が鈴子を身請けするきっかけとなった
遊郭での事件について描かれています。
鈴子は、なんてハードな人生を歩んできたのでしょう……切なくなりました。
華族だった家が没落し、遊女として働かなくてはならなくなった姉が、
静かに狂っていくのを見続けていたんですね。
鈴子は姉の死後、自分も遊女として借金を返済する覚悟があったということなのでしょう。
賢くて、芯の強い鈴子が健気でかわいくて仕方ありません。
津軽が身請けして自由にしてくれて、本当に良かったと思いますね。

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